DXN測定分析法体系表 (平成18年2月現在)
測定分析法は公定法、効率化測定法、簡易測定法に区分できます。
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I. 機器分析法 | 検出限界 | 長所 | 短所 | 概略 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1)GC法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1) GC/MS法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
a) 磁場型(高分解能) <公定法> |
0.1pg | 高感度選択性が高い | コストが高い 経験と時間がかかる |
抽出から多段階のクリーン アップを行い二重収束型の GC/MSで定量 |
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b) 四重極(低分解能) | 1 pg前後 | 磁場型と比べ 安価操作性が良い |
感度が劣る 選択性が劣る |
抽出から多段階のクリーン アップを行い四重極型の GC/MSで定量 |
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2) GC/FID法 (フレームイオン化検出器) |
1 ng前後 | 標準物質の点検に有効 | 比較的感度が低い | GCで分離、FIDで検出: FIDの最適条件下では、 炭素含有量に関係した 応答が炭素骨格のみに 依拠し、ハロゲン置換には 依拠しないことを利用 |
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3) GC/ECD法 (電子捕獲検出器) |
1 pg前後 | 前駆体自動分析 現場で短時間で分析 |
排ガス試料が対象 ダイオキシン濃度は推定 |
試料を濃縮、加熱回収し GC/ECDでクロロベンゼン、 クロロフェノールを測定 |
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4) GC/AED法 (原子発光検出器) |
pg中位~上位 | 代替物質測定 処理工程が少ない |
ダイオキシン濃度は推定 | 抽出後、GC/AEDで クロロベンゼンを測定し、 相関から推定する |
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5) GC/IR (赤外分光法) |
1μg前後 | 位置異性体の識別が可能 | 感度が低い | GCで分離、IRで検出: 同骨格体に関して立証性 の強いIRスペクトルを利用 |
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(2) LC法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1) HPLC/UV法 (紫外吸収検出器) |
数~数10ng | 操作が比較的容易 | 多成分分析に限界 (約20成分程度まで) |
抽出から多段階のクリーン アップを行いUV検出器付 のHPLCで定量 |
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2)HPLC/MS法 | 数~数10pg | 磁場型と比べ安価 | 多成分分析に限界 (約20成分程度まで) |
抽出から多段階のクリーン アップを行い四重極MS付 のHPLCで定量 |
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(3) レーザー分光法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
0.1ng/m3前後 | 現場で実時間で測定 前処理はほとんどない |
現時点では気相試料 のみ |
試料ガスを冷却後、レー ザー光により共鳴イオン化 しTOF-MSで質量分析 |
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(4)センサー法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
バイオセンサー 5ppb |
分析コストが低い 分析時間が短い |
耐用性に問題がある | 抗体を金の膜に付着させ、 ダイオキシン類の結合を 光学的重量測定として 測定 |
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II.生物学的手法 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1) 生物検定法の分類、原理、検出限界及びその利点と欠点ダイオキシン類以外の物質との交差反応性があることや感度・精度の点で機器分析に劣るが、コストと迅速性において優れており、目的を明確にすれば有効な利用が可能である。
(2) 環境省令第30号(平成16年12月27日)において採用された生物検定法の分類及び環境省告示第92号(平成17年9月14日)で示された環境大臣が定めた方法 「ダイオキシン類に係る生物検定法マニュアル」(環境省環境管理局総務課ダイオキシン対策室)
(注)告示の測定法を用いることができる測定は以下のとおり
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